「歌舞伎や舞台に着物で行きたい」と思っても、なかなか実行しづらいですよね。
筆者も長年着物に憧れていたままでしたが、一発奮起して挑戦してみました。
…すると、着物の着付けは慣れると意外に簡単で、なにより楽しい!
そこで、今回は着物で観劇したい方のために、以下の疑問についてまとめました。
着物初心者向けのポイントをわかりやすくお届けします。
流行りがないので、一般的な袷(裏地付き)の着物ならインナーを工夫しながら10月~5月まで長く楽しめますよ。
歌舞伎座や舞台での観劇にドレスコードはあるの?
コンサートやライブと違って、舞台や歌舞伎は少しかしこまった印象がありますよね。
しかし、観劇には厳格なドレスコードは存在しません。
観客の服装としては、ジーパン等のラフな服装・綺麗めな洋服・着物など沢山の選択がありますが…
歌舞伎座や劇場では雰囲気を考慮して、カジュアルすぎない装いが好まれます。
中でも上品で華やかな雰囲気を感じさせる着物は、観劇にもおすすめです。
着物で2~3時間座ったまま観劇することに自信がない方は、決して無理はしないでくださいね。
(ちなみに、ライブではないので応援うちわやペンライトはNGです。)
観劇におすすめの着物やマナーについて
観劇にはドレスコードがないといえども、着物を着て行く場合には魅力的な選び方がいくつかあります。
歌舞伎や舞台等では状況により格式高い着物が好まれますし、舞台の雰囲気に合った色合いや柄を選ぶとより洗練された印象になります。
とはいえ、ご自身が着物を楽しむことが1番なので、ある程度のマナーを守れば問題ありません。
ジャニーズ関連舞台は若い方も多いですし、着物マナーはキリがないので知識程度に頭に入れておいてくださいね。
観劇向け着物の種類について(訪問着・色無地・小紋・紬)
着物や帯には複数種類があり、歌舞伎の公演や座席の位置によって着物の選び方にポイントがあります。
歌舞伎や観劇にふさわしい着物を格式が高い順にまとめました。
訪問着(略礼装)
華やかな絵柄が入った訪問着や紋が入った色無地は格が高く、結婚式・入卒園・入卒業式等の祝典向けの盛装として重宝されます。
きらびやかな袋帯を合わせ、華を持たせる意味を込めて前方席での観劇や公演初日や千穐楽など改まった公演にオススメです。
※背縫いの中央に一つ紋が入った色無地も訪問着と同格となる。
色無地(略礼装)
紋が入ってない色無地は観劇はもちろん、街着~フォーマルまで幅広く着ることができます。
袋帯を合わせれば訪問着と同様の盛装扱いに、名古屋帯(簡易に作られた帯)や半幅帯を締めればカジュアルダウンも。
※訪問着より絵柄を抑えた付下げ(つけさげ)も同格となる。
小紋(外出着)(普段着)
全体柄が入った小紋は浴衣のように気軽に着られる着物です。
半幅帯を合わせれば普段着と同等に、またオシャレな名古屋帯に変えれば綺麗めに着ることができます。
※今はあまり見かけない紬は最もカジュアルな着物で、カジュアルな名古屋帯や半幅帯を合わせましょう。
選び方のポイント補足
着物選びにおいて、コーディネートの仕方も楽しみの1つです。
正装の場合だと着物・帯・小物を推しのメンカラにすると気分も上がりますし、メンバーの目にも止まるかもしれませんね。
カジュアルな着物だと推しの好きな物やイメージを意識して、
- ペットがいる→動物柄の帯にする
- 薔薇がアイコン→ブローチを付ける
- 舞台のテーマ→着物の柄をあわせる
アレンジを工夫してみてください。
座席前方や客席中央など良い席になるほど格式高い着物が好まれますが、後方座席では逆に目立ってしまうので落ち着いた着物やカジュアル着物がオススメです。
公演やシーンに合った種類を選べば、着物上級者!
着物の着こなしマナーと注意点
歌舞伎や観劇における着物にはマナーや注意点があります。
観劇の場合はガチガチに守る必要はありませんが、美しい着こなしを楽しむためのポイントを紹介します。
帯結びの種類
観劇時は着物に限らず、後方観客が見にくくならないように背中をつけるのがマナー。
そのため、着物を着て観劇する場合は帯結びにも注意しましょう。
袋帯や名古屋帯では薄く平らに結ぶ「お太鼓」に、半幅帯だと「かるた結び」や「貝の口」「矢の字」がオススメです。
履物の種類(草履・下駄等)
歌舞伎や舞台の観劇では音が鳴らないことが必須なため、下駄はNGです。
基本的には草履を選んで、静かに歩きましょう。
(秋~冬公演で小紋等のカジュアル着物であれば、状況によりブーツもOK!)
髪形での注意点
着物を着た場合は髪形にも気合が入りがちですが、髪形も清潔感を保って場にふさわしいスタイルを心がけてください。
特に頭頂部でのお団子や大きく膨らませたセットは後ろの方の迷惑になるので、控えめなタイトなスタイルにしましょう。
また、観劇時等は静かにして、香水など強い香りも控えるのがマナーです。
親等に譲り受けた着物やリサイクル着物など長期保管した着物は独特な匂いがする場合があるので、その点も注意してくださいね。
着物に必要な物一覧とかかる費用まとめ
着物の基本知識を知り、いざ着付けをしようとした時に気になるのがかかる費用。
着付けに必要なチェックリストとかかる費用についてまとめました。
※成人式等で着物を一式購入した方等は小物類(★印以外)はそのまま使えます。
着物関連費用はピンキリで訪問着などは特に高価ですが、うまく選べば安く購入できます。
着物や帯はフリマアプリも検討してみてくださいね。
安価なもので全てをそろえようとすると、おおよそ以下の金額になります。
- フォーマル着物を揃えた場合(訪問着等)
- 着物2万+袋帯3万+帯締/帯揚0.4万+長襦袢0.4万+小物類0.6万+バッグ/草履1万=7.4万~
- 普段着用着物を揃えた場合(小紋)
- 着物1万+半幅帯0.2万+帯締0.2万+長襦袢0.4万+小物類0.5万+草履0.2万=2.5万~
訪問着は高くなりがちですが、フリマアプリ等でリサイクル品を選べば数万円安くなることもあるので、上手く活用してみてください。
筆者は実家の着物orメルカリで購入した訪問着と袋帯(それぞれ1~2万程度)、
それに成人式で使った小物類を使って着物を楽しんでいます。
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レンタルで着物を借りた場合の比較
将来的に長く着物を着る場合は購入することをオススメしますが、お試しで着物を着たい・安く着物を楽しみたいという方はレンタルもあります。
郵送レンタルと現地レンタルと2パターンありますが、どちらも小物類とフルセットでレンタルできる場合が多いのでお手軽です。
レンタルの場合は良い商品からどんどん予約が入るので、借りる場合は早めに抑えてくださいね。
郵送レンタルの場合
インターネットから好きな着物を申し込み、宅配でレンタルすることができます。
着用が終わった後はそのまま軽くたたんで、同梱されていた宅配用バッグ等に入れて返送するだけ。
自分で着付けをするor美容室等の着付け予約するかが必要になりますが、安く着物を着られるのが魅力です。
・【きものレンタリエ】:レンタル7,800円~から!髪飾り等のオプションもあり(郵送代含む)
・【夢館 -ゆめやかた-】 :訳アリ訪問着が8,100円~からレンタルできる(郵送代含む)
現地レンタルの場合
事前予約しておいた店舗で直接着物をレンタルします。
小物もフルセットで借りられる上に着付けもしてもらえるので、予約枠さえ押さえられれば非常に楽ちん!
基本は当日返却になりますが、オプションで翌日返却や宅配で返送できる場合があります。
・【きものレンタルwargo】:全国11店舗!大人かわいい着物が5,000円~、訪問着10,000円~!
まとめ:
歌舞伎や舞台に着物で行く楽しさをご紹介しました。
着物初めての方は手軽なレンタルもありますし、着物を着てみたいという方はぜひ挑戦してみてください。
特に小紋は普段着として着やすいですし、今はデニム着物など自宅で洗える種類も沢山出ています。
せっかくの歌舞伎や舞台の世界なので、自分らしいスタイルで楽しんでくださいね。
一歩踏み出して、日本の伝統文化を一緒に満喫しましょう!
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